では、民間生命保険会社と簡易保険、共済の業績を比較してみましょう。
2006年4月末時点で、日本には23社の内国会社と15社の外国会社が存在しますが、
これら38社の2006年3月期の保有契約高(個人保険・個人年金保険合計)は1,150兆9,873億円、
収入保険料は28兆3,329億円、総資産は209兆8,791億円となっています。
一方、簡易保険の2006年3月期の保有契約高(保険・年金保険合計)は170兆3,441億円、
収入保険料は11兆2,318億円、総資産は119兆9,623億円となっています。
保有契約高では、簡易保険は民間生命保険会社の7分の1程度ですが、
総資産では民間生命保険会社の6割程度の規模です。
簡易保険の商品が普通養老、特別養老、
学資保険といった貯蓄性の高い商品に集中しているのに対し、
民間生命保険会社は主力商品が大型の死亡保障保険と言われる定期付終身保険であるためです。
付け加えると、業界最大手の日本生命は2006年3月期の保有契約高が254兆732億円、
収入保険料は4兆8,418億円、総資産は50兆5,426億円で、特に簡易保険の総資産は日本生命の2.4倍に達します。
簡易保険が単独の事業としていかに冒大な組織であるかが読み取れます。
なお、簡易保険事業は2003年4月から公社化された日本郵政公社が行っています。
しかし郵政民営化関連法案が成立した結果、2007年10月には民営化され、
2017年には完全民営化が目指されています。
設立当初は、低所得者層への保障手段の提供という社会政策的な目的がありましたが、
時代の変化とともに簡易保険は広く一般大衆に普及し、
民間生命保険会社との差異が判然としなくなっています。
民営化後にどのようなビジネス・モデルが構築されるかが最大の焦点です。
